禅 ZEN
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道元が8歳の時、母親の伊子はこの世を去った。人の争い、病の苦しみ、死の苦しみから逃れられない人の世。その苦しみから抜ける道を見つけてほしいと、道元に言い残したのだ。16年後、道元は仏道の正師を求めて入宋した。だが、この国の仏道も役人への賄賂が横行して腐敗を極めていた。失意の道元の前に、青年僧の寂円が現れる。彼の案内により、如浄禅師と相見する。こうして道元は如浄禅師のもとで修行を積むことになった。ある夏の夜明け、道元は悟りを得た。帰国した道元は、建仁寺に身を寄せる。周囲の堕落した僧侶たちからは孤立するが、やがて共感を覚える者も出てくる。再会を果たした寂円と一緒に、日本に如浄禅師の教えを打ち立てることを決意するのだった。